イングランドの各全国紙はリバプールのレジェンドに対してそれぞれ敬意を表したコメントを発表した。
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ジェラードはハリウッドでの幕引きが相応しい(オリバー・ケイ/タイムズ)
「彼は並外れた選手だった。彼はいくつかの欠点を持っていて、最もよく言われるのがプレッシャーがかかった状況では頭ではなくハートでプレイする傾向があるということだが、逆にいうとそれは彼の強みでもあった。彼のドラマチックな活躍はオリンピアコス戦、イスタンブールでのACミラン戦、FAカップ決勝でのウエスト・ハム戦など語り尽くせない。最も多く期待された彼のキャリアでのピークを我々が望むスタイルで守りぬいた典型であるといえる。」
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ジェラード時代の終焉(ヘンリー・ウィンター/テレグラフ)
「リヴァプールのサポーターは、キャプテンがあのミラン戦の夜、大人しく戦うことを拒み信じられないような栄光をもたらした思い出に微笑むことだろう。あれは単なるヘディングのゴールではなく、ペナルティを獲得し3-3に追いつけるとチームに信じさせるものだった。PK戦ではセルジーニョを追い詰めシュートを外させた。」
「人々はイスタンブールを振り返り、すぐに『ジェラードの決勝戦』と考えた。そして2006年には『もう一つのジェラードの決勝戦』があった。ウエスト・ハムとのFAカップ決勝では後半ロスタイムでの同点弾、そしてPKを成功させて勝利に導いた。彼は大舞台で活躍する男だった。」
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ジェラードは輝かしいリヴァプールでのキャリアに正しい終止符を打つ(ダニエル・テイラー/ガーディアン)
「彼がピークの数年は恐ろしい選手だった。ジェラードがリーグ優勝するのを見たことは無いが、その事は彼を一生悔やませるだろう。彼がチャンピオンズリーグを優勝するのを見ても、それが忘れられることがないよう、10年以上クラブのシンボルであり続けた。彼は695試合に出場し、180ゴールと歴代6位の得点を上げた。」
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天才・リーダー・勝者・レジェンド(デヴィッド・マドック/デイリー・ミラー)
「なぜ彼は今決断したのだろうか?また、それは引退ではなく来シーズンも現役を続けるという選択だ。おそらくはMLSのLAギャラクシーにて。彼は今でも次にどこでプレーするかの決定権を持っているだろうが、イングランドの別のクラブに行くという選択肢はあり得なかった。」
「レアル・マドリー、チェルシー、バイエルン・ミュンヘンからのオファーを断ったのだから明らかにお金のためではないだろう。」
「この数ヶ月、契約問題が話されていたにも関わらず、金銭的な問題では決してなかった。もしそうであったなら、彼はとっくに金目当てで移籍していただろう。また契約期間も問題ではなかった。リヴァプールの提示が1年間の契約延長だったということを論点にしている人々も彼はピッチにおいてまだ貢献できるということを知っている。」
「単にジェラードは輝かしいアンフィールドでのキャリアをベンチで過ごす時間を増やして終わらせたくなくて、決断したのだろう。」
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このレッズには二度と会えない(ドミニク・キング/デイリー・メール)
「今シーズンが終了する5月23日から、リヴァプールはNo.8の力に頼ることはできない。リヴァプールとジェラードがこれで終わりでも、これまでそうだったようにまだ時間は残っている。このニュースには多少慣れが必要だが。」
「この決定は彼がこの数ヶ月悩みぬいて出したもので、どこか新しい場所での挑戦を求める興奮は常に、彼のリヴァプールへの愛と忠誠によって相殺されてきた。彼が夢見たクラブは彼を象徴するものとなっていた。」
「彼は残りの5ヶ月を哀愁漂うものにするつもりもなく、リヴァプールがプレミアリーグで少しでも上位にいけるようにコミットするだろう。また何かのタイトルの決勝戦をウェンブリーで戦っていることを望んでいる。」
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KOPに別れを告げるジェラード(ポール・ジョイス/デイリー・エクスプレス)
「リヴァプールは11月にジェラードへ新しい契約を提示したが、彼はシーズン終了後にこれまでとは違った経験を積む時期だと決断をした。」
「彼のフィットネスを考えると、来シーズンはロジャース監督はより多くの試合でジェラードをベンチに置くことが増えると見込まれており、これは彼により多くのことを考えさせた。16年間リヴァプールで培ってきたものを若いチームメートと融合させていくという選択肢も含めて。」
「彼はリヴァプールへの敬意を表し、イングランドの別のクラブではプレイすることはないだろう。」
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KOPから去るジェラード(クリス・マッケンナ/デイリー・スター)
「ジェラードはリヴァプールの歴代最高プレイヤーの一人として思い出に残り、残りの5ヶ月はロジャースのチームのために最後の時間をクラブに捧げるだろう。」
「イングランドの国中の人々はリヴァプールが奮起し、プレミアリーグのTOP4入り、また勝ち残っているキャピタル・ワン・カップ、FAカップ、ヨーロッパリーグのトロフィーを獲得してシーズンを終えることを望んでいる。」
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KOPにとっては本当に辛い2015年のスタートとなりました。
いつかは来るものと理解はしていたものの、まさかこんなにあっさりとその日が来るとは思ってもいなかったです。「クラブ以上の選手は存在しない」と言うのは簡単で、その言葉によってカイトやスアレス、アッガーの時は気持ちの整理を付けることが出来ましたが、ジェラードはそのクラブそのものを象徴している存在で、まだ正直気持ちの整理を付けることが出来ていません。
公式HPで出されたジェラードの声明は色々なところで既に訳されているため、ここでは現地新聞記事で書かれていることを取り上げてみました。結構一部意訳しているところもありますが、訳してて辛くなりますね。。
こうなってしまった今望むのは、デイリー・スターで書かれているように「プレミアリーグのTOP4入り、また勝ち残っているキャピタル・ワン・カップ、FAカップ、ヨーロッパリーグのトロフィー獲得」ですね。残されたリヴァプールの選手たちが奮起して奇跡を起こすことを祈っています。
このニュースを知ってただただ驚きました。僕はジェラードのプレーが好きでリヴァプールのファンになったのでものすごく寂しい気持ちです。
リヴァプールでの残りの試合を目にやきつけたいと思います。
>まさしさん
コメントありがとうございます。
同じく本当にショックでした。僕もジェラードきっかけでリヴァプールにはまったので今回の件はとても重いですが、何とか彼がいる間にトロフィー穫れるように応援したいと思います!